Git Worktreeとは?
1つのリポジトリから複数の作業ディレクトリを作る Git標準機能
Git Worktree
ブランチごとに別ディレクトリ
物理的にファイルが分離される
claude --worktree
別のClaudeセッションが起動
各ディレクトリで独立したセッション
結果
コンテキスト完全隔離
タスクAの記憶がタスクBに混ざらない
並行処理の2つの条件
条件 1
依存関係がない
✅ Header にダークモードボタン追加
+ タイトル横に赤丸アイコン追加
❌ 新しいAPIエンドポイント作成
+ そのAPIを使うフロントエンド実装
条件 2
ファイル競合しない
✅ Header コンポーネント修正
+ Footer コンポーネント修正
❌ Header にボタン追加
+ Header にユーザー名表示追加
claude --worktree ネイティブフラグ
2026年2月のアップデートでビルトインのWorktreeサポートが追加
# 名前なし
claude --worktree
# 名前を指定
claude --worktree my-feature
# ショートハンド: claude -w my-feature
Subagent の Worktree 隔離
SKILL.md のフロントマターに1行追加するだけ
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isolation: worktree
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- 子エージェントが自動的に専用worktreeで動く
- 完了後、変更がなければ自動削除。変更があればレビュー用に残る
- ライブラリの破壊的変更に伴う大量書き換えで威力を発揮
例: ライブラリのメジャーアップデートで100箇所の書き換えが必要 → 10個のsubagentに分散させて並行処理
Agent Teamsとは?
2026年2月 Opus 4.6リリースと同時に追加された実験的機能
- 1セッション内の論理的な分離と協調
- リードが複数のチームメイトを率いる
- 各チームメイトが独立コンテキストで作業
- エージェント同士がメッセージを交換
Agent Teams コミュニケーション
Direct Message
1対1で送信
特定のチームメイトに指示
Broadcast
全員に一斉送信
全員のコンテキストを消費
コスト面で注意
- Shared Task List でタスク状態を共有
- Idle通知で手持ち無沙汰を検知
- Shift+Down でメッセージ切り替え
Shared Task List — 自律的な進行管理
- タスク間の依存関係を設定
- 先行タスク完了まで後続は自動ブロック
- 完了 → 即アンブロック → 次が動く
- 人間のPMによる進捗管理が不要
前半まとめ
Git Worktree
コンテキスト完全隔離
- claude --worktree でネイティブサポート
- Subagentも isolation: worktree で隔離
- 独立した長時間タスク向き
Agent Teams
協調的並行処理
- Direct Message と Broadcast
- Shared Task List で依存関係管理
- 議論・レビューで威力を発揮
独立タスクは Worktree、協調タスクは Agent Teams、組み合わせもできる
レビューボトルネック問題
- AIが書いたコードは一見動くが、微妙なバグや仕様違反を含んでいることがある
- AIで10本PRを出しても、レビュアーが1人なら処理しきれない
- 並行処理で上げた速度が、レビュー待ちで相殺
解決策: AIにレビューの一次スクリーニングをさせる
実習: AIにコードレビューさせてみよう
sample-feature.plan.md の実装を、AIにレビューさせてください
どう頼むかは自分で考える。レビューの質はプロンプトの質で決まる
- 何を基準にレビューさせるか?
- AIにどこまで見せるか?
- 指摘が出たら、次にどうするか?
最大10分
planファイルでレビューさせる
planファイルの受け入れ基準と実装を自動比較
出力は絞る
報告は差分だけ
「仕様と異なる部分のみ指摘して」
入力は絞らない
参照範囲は制限しない
依存ファイル・共通関数まで見せる
実務でのAIレビュー設計
ルールを定義する
.claude/rules/
コーディング規約・レビュー基準を配置
フロントマターで適用範囲を絞れる
観点別にスキル化
Skill / Subagent
セキュリティ、アクセシビリティ等を専門レビュアーとして分離
経験の資産化
AIパワーユーザーとの一番の違い: 経験を資産化しているかどうか
- 暗黙知を形式知に変換する — 「どう指示したらうまくいったか」を構造化して残す
- 3つのカスタムスキルで改善サイクルを仕組み化する
OpenClawの改善サイクルをベースにした設計
/reflection — セッションの振り返り
- Handshake — やったこと・結果・詰まり・次回の懸念を4行で要約
- 摩擦ポイント — 何に時間がかかったか。原因を6分類で特定
- 得られた知見 — 技術・プロセスの学び
- 刺さった指示パターン — うまくいったプロンプトを再利用可能な形で記録
保存先: .claude/memory/reflection/ — 完了後に自動で /heartbeat が走る
/heartbeat → /kaizen
/heartbeat(コーチ)
摩擦を検出して提案
- 同じエラーの繰り返し
- 曖昧なプロンプト
- リスクの高い操作
- 手順の抜け漏れ
1回1件だけ。提案のみ。変更しない
/kaizen(人間の判断)
提案をレビューして適用
- 採用 → diff案を提示 → 適用
- 却下 → 理由を記録
- 保留 → 次回に持ち越し
最終判断は必ず人間
実習: 改善サイクル体験
/reflection を実行 → 結果を確認 → /kaizen で改善を判断
本日のまとめ
AIスケールの2つのボトルネックを突破
前半: 速度
並行処理
- Git Worktree — コンテキスト隔離
- Agent Teams — 協調的並行処理
- 組み合わせもできる
後半: 品質と成長
継続的改善
- AIコードレビュー — ボトルネック解消
- 改善サイクル — reflection → heartbeat → kaizen
このサイクルを回し続けることで、AI活用スキルが資産として積み上がっていく